ラジエターは水回りの要であり、きっちりとメンテナンスしておく必要があります!!
エンジンは最適な温度で動いていないと、あちこちに大きな負担をかけてしまうので、
性能が低下したラジエターを使い続けて慢性的に水温が高めになると、思わぬ重大トラブルに繋がる可能性があります。。
もちろん、水温の上昇はラジエターだけが原因というわけではないですが、ラジエターの役割は重要です!!
ラジエターがどんな仕事をしているかというと、エンジンからウォーターポンプによって送られてきた冷却水を、
細い管の中を循環させて冷やす。熱交換器とも言われるもので、熱を放出するフィンと水の通り道であるチューブを通じて冷却を行っています。
このフィンとチューブで構成されている部分がいわゆるコアと呼ばれるもので、その両側にはタンクが備わり、高温の冷却水を一時的に蓄えるようになっています。
ほとんどの車のラジエターはクルマの前面に装着されており、走行風を受けることと電動ファンによっても冷やされます。
ラジエターによって冷やされた冷却水(LLC)はエンジンの水路(ウォータージャケット)に戻り、エンジンの熱を奪った後に再びラジエターに戻ります。
その過程にはサーモスタットがあり水の流れを制御していますが、基本的にはこの繰り返しによってエンジンは最適な温度を保つことができます。
このように重要な役割を担うラジエターですが長期使用により性能が低下してきます。
例えば、フィンとチューブで構成されるラジエターの水路が目詰まりを起こすというパターン。
水垢などが蓄積してしまうことが原因で冷却性能が低下してしまいます。
また、最近は減りましたが、コアとサイドタンクの接合部分に亀裂が入って水漏れを起こすというのは多くのドイツ車で定番のトラブルです。
クルマによってはサイドタンクのみを交換することもできますが、
これまで一度もラジエターを交換していないようであれば、二度手間を回避するためにも本体も含めてリフレッシュしておいたほうが得策。
ラジエター内部にサビが発生して水路を狭めてしまうこともあります。
冷却水(LLC)はエンジンを冷やすだけではなく、凍結を防ぐ不凍作用や防錆成分なども含まれています。
冷却水(LLC)の性能は昔に比べて格段に向上しており、交換サイクルが長めに設定されているものもあります。
しかし、ラジエターは長年の使用により水垢やサビが発生し、水路を塞いでしまうことにより冷却効率が低下してしまうので、
それを防ぐために2年に1回LLCを全量交換しておけば、防錆剤により冷却水路にサビが発生することを防ぎ、
消泡剤の劣化による冷却能力の低下も抑えられます。